HOME > オフショア開発最前線

上海から、高速道路を約3時間走ったところにある寧波市。ここに、ロココのオフショア開発を担当する中国拠点がある。寧波楽科科信息技術有限公司(寧波ロココ)だ。
寧波ロココではオリジナル組版ソフト「METAWORKS」を中心に、日本の大手印刷会社と共同で、印刷・情報系のソフトウェア開発に取り組んでいる。
METAWORKSとは、汎用の表組みやバリアブル印刷*、フリーペーパーなど、フォーマットの決まった紙面づくりが、簡単で効率よく、迅速に行えるソフト。情報誌や新聞といった印刷・出版企業で、数多く使用されているものだ。
このほか、Adobe系アプリケーション向けのプラグイン開発、さらにはWeb開発でも、多くの実績をあげている。
こうした開発をしっかり支えているのが、確かな技術力だ。開発プロセスの成熟度を評価する国際標準モデルのCMMIでは、上から3番目のレベル3を取得。開発プロジェクトでは、メンバー全員が確立された開発のガイドラインと手順に基づいて開発を進め、高品質なシステム開発を実現している。
*ダイレクトメールなど同じレイアウトに内容を差し替えて印刷すること


オフショア開発では、高い技術力とともに、もう一つ必要なものがある。日本語によるコミュニケーション能力だ。
この力を養うため、寧波ロココでは日本語を社内公用語に採用。さらに週2回、大学から講師を招き、日本語教室も実施している。ブリッジSEとして活躍しているのは、こうして日本語によるコミュニケーション能力を高めた各チームのリーダーなのだ。
さらにリーダーは定期的に日本を訪れ、日本のロココやユーザーのプロジェクトに参加。日本語能力の向上はもちろん、就業体験を通して得た日本的な感覚を中国に持ち帰り、日本の商慣習や発想をベースに、高いソフトウェア品質を実現している。
一般のエンジニアについても、数名を定期的に日本のユーザー先に常駐させ、日本語の能力を高めるとともにユーザーの業務知識が習得できる機会を設け、細かな部分まで共通の意識が持てる環境をつくり出している。

そしていま、ロココでは新たな取り組みを推進している。もう一つのロココ中国現地法人である、寧波楽科科軟件有限公司(Ci&Tロココ)との連携だ。
Ci&Tロココは、ブラジルのIT企業「Ci&T」とロココの合弁で2009年に誕生した企業。Ci&Tは「アジャイル」という先進のシステム開発手法を採り入れ、Webやモバイル関連の開発を得意としている。
アジャイル方式は、すぐに使いたい部分から開発をはじめ、最終的に最適なシステムを完成させる方法。反応を見ながらどんどん変えていく必要があるWebやモバイルなど、情報系に適した開発手法として注目されているものだ。
そこで寧波ロココでは現在、Ci&Tロココへエンジニアを派遣。Ci&Tが得意とするアジャイル手法と、アジャイル方式に基づくWebやモバイルの開発ノウハウ習得に取り組んでいる。
こうして新たな開発手法を社内に蓄積し、開発領域を拡げることでブランド力を向上。めざしているのは、日本の企業がWebやモバイル系のシステム開発を行う際の、トップベンダーになることだ。
