株式会社レスターのプライベートイベント「アフターEDIX PLUS+」が、2024年11月11日・12日の2日間で開催されました。教育業界向けICT・DXソリューションがさまざま展示された本イベントに、株式会社ロココもブース出展しました。各ブースの出展製品や、ロココブースで伺った製品ニーズなどを、マーケティング担当者がレポートします。
文部科学省は、日本の公立学校における教育分野でのICT活用の状況に関して、生徒・児童1人あたりの学習用コンピュータ台数が、2022年度に1.1台に上ったと発表しています。これは、同省が「GIGAスクール構想」と題して、生徒・児童1人1台のコンピュータの提供と、学校の高速ネットワーク整備を、2019年から継続して取り組んできた成果と言えます。また、2024年3月には普通教室(通常授業を受ける教室)での大型提示装置整備率は全国平均で89.6%まで上がっており、最も普及している県では98.2%に上っています。教室内でIoTデバイスを利用して学習することは、現代の生徒たちにとって当たり前の時代となりました。
授業がICT化することで学生たちの利便性や学習効率が向上する一方、教員のICT活用状況は停滞しているように感じられます。教員は授業だけではなく、出欠や成績、進路、各種事務業務に至るまで、さまざまな校務を抱えていますが、2024年に教員の校務用コンピュータ整備率が133.4%となった今も、膨大な校務の対応に苦しむニュースをしばしば目にすることは事実です。教育業界において、DX化はまだまだ途上といえるかもしれません。
今回の「アフターEDIX PLUS+」は、2024年5月に東京ビッグサイトで開催された「第15回 EDIX東京」(主催:RX Japan株式会社)のフォローアップとして実施されました。場内および会議室では、情報交換や商談が盛んに行われていました。来場者の9割は大学関係者が占め、教育向けICTの先進的なソリューションについて、より良い授業づくりのため熱心に説明を受けていました。
今回展示されていた製品を、一部ご紹介します。
学校のみならず企業や行政でも利用されている、ハイスペックモデルのインタラクティブスマートボード。実際に触れてみましたが、しなやかな書き心地と滑らかな操作性で、会議がスムーズに進行できそうなイメージが湧きました。
今回の展示では3社の製品をその場で比較できるよう、カメラと配信モニタが並べて展示されていました。お客様によって、スムーズな追尾、動きに合わせたフォーカス機能、黒板やモニタを必ず映す機能など、要望はさまざまあるそうです。それを、このイベントに来場すれば一度に比較できるので、ユーザー側の選択がしやすいと感じました。
一台のカメラで撮影した映像の定点配信はもちろん、カメラに対して角度のある部分を正面画像に変換して表示したり、ハンドサインをすると一部分をクローズアップしたりできるシステムです。会議室にいる参加者と資料、ホワイトボードなどの複数箇所を確認しながらミーティングできるため、教育現場やビジネスシーンでの普及が期待できそうです。
このほか、スマートフォンでQRコードを読み込むことでプロジェクタのリモコン操作が可能になるシステムや、授業の振り返りと教員間でのノウハウ共有などができる講義用ストレージなど、教員の利便性や自己能力開発を向上させるようなソリューションも展示されていました。
また、透明有機ELディスプレイモジュールも紹介していただきました。従来のディスプレイはバックライトで発光させますが、この製品は薄型の透明ディスプレイに有機EL素子を自発的に発光させる仕様です。映し出された映像は非常に美しく、教育現場のみならず、展覧会や飲食店などさまざまなシーンでの活用が想定できそうだと感じました。
ロココは、顔認証システム「AUTH」シリーズの中から、入退場管理システムの「AUTH thru」を出展しました。登録した顔情報を認証するだけで本人確認を実施でき、非接触の入退場が可能な製品です。今回は、ご来場のお客様がロココの顔認証技術を体感しやすいよう、顔認証することで電気錠を解錠できる「AUTH thru KEY」を展示。タブレット端末に顔を写すと、小型扉に取り付けた電気錠が解錠するというデモンストレーションで、製品の使用感を体験していただきました。
おかげさまで、ブースにお越しいただいたお客様から、さまざまなニーズを伺うことができました。
ご相談として挙がったのは、オープンキャンパスや研究室発表会・学会などにおける顔認証の活用や、講義室入口での出欠確認をリンクさせた入退室管理などです。学校のような不特定多数が集う場所では空間セキュリティ対策が非常に重要となるため、防犯としての顔認証の活用は、今後さらに検討が進むかもしれません。
また、入学試験や国家試験など、重要な試験における本人確認に関する需要の高まりも垣間見えました。なりすましによる替え玉受験は、学校はもちろん、企業までもが就職試験の場において悩まされています。今後は試験の不正防止対策として、精度の高い顔認証システムを利用することが期待されるでしょう。
これらのご相談を「AUTH」シリーズで解決できそうだと、改めて実感できました。
教育現場において授業でのICT活用が盛んななか、多忙な教職員のサポートに関しては、まだまだ対応の余地があります。今回のイベント出展で、ロココでは特に、学校の防犯・安全対策や、不正防止用の本人確認における顔認証システムのニーズを再確認することができました。
教育現場の悩みを解決したい方や、ロココの顔認証システムについて詳しく知りたい方など、少しでも興味・関心がありましたらお気軽にお問い合わせください。ロココの顔認証システムの詳細は、こちらからご覧いただけます。
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