【2023年版】医師の働き方改革とは?2024年施行までに準備すること

医師の長時間勤務への対策として2024年4月に医師の時間外労働の上限規制が適用されます。いわゆる「医師の働き方改革」です。ここでは、この医師の働き方改革とは何か、2024年までに準備していくことについて説明します。

医師の働き方改革とは?

医師の働き方改革とは「医師の長時間勤務や勤務間インターバルの短さなどを改善していくため医師の時間外勤務時間に上限をつける」というものです。

医師の勤務時間としては、2024年4月の施行時から例えばA水準に区分される診療従事勤務医は「年960時間/月100時間が時間外勤務の上限」となります。それに加え、努力義務として「連続勤務時間制限28時間」、「勤務間インターバル9時間の確保」、「予定された連続した休息時間中にやむを得ない理由により発生した労働に従事した場合に付与される代償休息」がセットとなっています。

2024年4月の施行までに準備することとは

2024年4月に医師の時間外労働の上限規制が適用されるまでに、時間外勤務時間が先ほどのA水準に区分される医師なら「年960時間/月100時間が時間外勤務の上限」となっている必要があります。病院管理者は、まず各医師の時間外勤務時間の実態を正確に把握し、基準を満たさない医師に対する労働時間短縮計画を立て、実施していかなくてはなりません。

これには病院管理者や医師の意識改革が必要です。しかし、これまでのやり方に慣れてしまった病院管理者、医師の意識改革を促すのもなかなか難しいかもしれません。また、もし意識改革ができたとしても、時間外勤務を減らすことによって医療現場が止まってしまっては元も子もありません。つまり、意識改革は重要ですが、それに加え医療を止めることなく、時間外勤務を減らす方法を考える必要があるということです。

医師の時間外勤務を減らす方法の一つとしてタスクシフティングがあります。タスクシフティングとは医師の業務の一部を看護師や薬剤師など医療従事者に移管することです。しかし、これまで対応していなかった業務を医療従事者に移管するには、医療従事者への教育や訓練が必要になることもあるでしょう。場合によっては、タスクシフティングによって医療従事者の時間外勤務が増加するという新たな課題が生じてしまう可能性もあります。医師の時間外勤務を減らすのにタスクシフティングは有効な方法です。ですが、タスクシフティングを進めるにはPDCAを回しながら、医師、医療従事者ともに負担増にならないように病院管理者は注意していく必要があるでしょう。

大事なのは実態の把握と法令を順守した勤務時間の管理

医師およびタスクシフティングによって業務が増える可能性のある医療従事者の勤務時間を把握することは、施行以前の準備段階だけでなく、2024年4月以降にも必要です。

ただし、医師の勤務時間実態は把握が難しいと言えます。理由は医師によっては所属病院以外で診療を行っている場合があること、当直や自己研鑽など勤務形態が多岐にわたることです。これまで「所属医師に対して自医院での勤務時間の管理」をされていた医療機関はあるかもしれませんが、これからは各医師の所属病院以外での勤務時間も含めた勤務時間の実態の把握が重要となってきます。

また、時間外勤務の上限が決まっているため、月末に勤務時間の実態が把握できていれば良いという事ではなく、勤務状況がいつでも簡単に把握でき、しかも法令を順守した時間外勤務時間までの残り時間も把握できることが重要となります。

勤務時間の管理には専用のシステムを利用するという選択肢も

これらの時間管理はタイムカードやエクセルによる管理ではなかなか厳しいかもしれません。その場合、勤怠管理システムの導入を検討するという選択肢もあります。勤怠管理システムとは勤怠に関するデータ(従業員の出退勤時刻の記録、勤務時間や残業時間、休暇の申請・取得記録やシフトなど)を一括管理することのできるシステムのことです。

医師は複数拠点での勤務や自己研鑽時間など医師特有の勤務形態があります。勤怠管理システムを提供する企業はたくさんありますが、勤怠管理システムを導入する際には、自病院の医師の勤務状況に対応できるシステムであるかをシステム提供企業に確認するようにしましょう。

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