経済産業省も導入したPower Platform!その効果とは

直感的UIとローコードでの開発ができるPower Platform。導入することで自社課題に最適化されたビジネスアプリケーションを社内リソースで実現すること(内製化)が可能になります。多数のサイトでこのような説明が掲載され、便利そうであるとわかっていても本当に他社はPower Platformを導入し、効果を出せているのかと疑問に思っている企業もあるかもしれません。

経済産業省はPower Platformを導入し、効果を出し始めているのをご存じでしょうか?ここでは、経済産業省がPower Platformで解決した課題と導入効果の紹介、Power Platformを導入するときの注意点について説明します。

経済産業省がPower Platformで解決した課題と導入効果

ここでは経済産業省がPower Platformを導入した経緯と導入効果について紹介します。
※参考:経済産業省がPower Platformにより行政サービスのDXを加速

Power Platform導入で解決した課題

1.行政手続きは膨大な種類があり開発が大変だったが、高度な専門知識が不要なローコード開発ができるPower Apps(Power Platformのサービスの一つ。Power Appsの詳細は「ITの人材不足の救世主?!注目のPower Appsとは」参照)の導入で、現場レベルで自ら必要なシステムを開発することが可能となった。

2.行政システムは、調達、要件定義、設計・開発、テスト、リリースと厳密な確認を踏みながら工程を進めていく手法、「ウォーターフォール開発」 が一般的だったが、「最低限の機能をまず作ってみて、素早く試行錯誤し、サービスインまでの時間を短縮する」というアジャイル的な文化の考えが省内に浸透してきた。

Power Platformの導入効果

1.最低限動く状態でアプリの確認が取れる
従来は、納期近くにならないと現物が見えてこないため、試行錯誤はできず、事前に仕様書や設計書を厳密に固める必要があったが、Power Apps ならば、「隣の席で担当職員に話を聞きながら、実物の項目やテキストを修正する」ことができた。

2.開発スピードのアップ
『申請→受付→審査→承認 (差し戻し)→施行通知』といった基本的な行政手続においては、従来は開発に半年〜1 年という時間がかかっていたが、Power Apps を使用して1ヶ月程度でリリースできるようになった。

Power Appsの導入時に注意したいこと

経済産業省の例で見てきたようにPower Platform(紹介した内容はPower Apps)の導入により、業務部門での開発が可能になった、アジャイル開発により開発スピードが上がったという効果がありました。しかし、Power Appsを導入すればすべての課題が解決するというわけではありません。次の2点について知っておくことが大切です。

1.開発するアプリケーションには向き、不向きがある
Power Appsはローコード/ノーコードで開発できるという利点があります。ですが、それは逆にコードを自由に書くことに比較すると開発するアプリケーションの自由度に制限があるとも言えます。そのため、複雑な業務ロジックを用いるアプリケーションの開発などは、どちらかといえば苦手な分野、不向きであると言えます。

一方、業務用のアプリケーションではデータ参照が中心なるものが多く、フォーマットがある程度決まっているローコード/ノーコードでの開発は非常に生産性が高く、Power Appsでの開発が向いていると言えます。

開発しようとしているアプリケーションが、Power Appsでの開発に向いているのか向いていないかを判断して、Power Appsをうまく活用していくことが重要になります。

2.内製化には時間がかかる
経済産業省がPower Appsでアプリケーションの開発を始めるときに「中小規模の行政手続は外部の事業者任せにせず、省内職員も一緒になって開発・保守運用していく方針を固めた」と述べている箇所がありました。つまり内製化するにも、省内職員だけでは難しく、「一緒になって」開発・保守運用していくことが必要だということです。

なぜなら、IT知識がほとんどなくてもアプリケーションの開発ができるとはいっても、開発に必要な要件定義などの開発手順や開発後の保守運用についての知識や経験を業務部門が持っているわけではありません。そのためPower Appsの導入=アプリケーション開発の内製化とはならないのです。

Power Appsのサポートの必要性

上記のような注意点に対し、どのようなことをすればPower Appsの機能を十分に発揮して、アプリケーション開発の内製化ができるのでしょうか。

Power Appsを利用しての開発の向き、不向きについては、業務部門では判断できないこともあるでしょう。また、開発に必要な要件定義などの開発手順や開発後の保守運用についてもIT技術者のサポートが必要となります。

自社の情シス部門で業務部門をサポートできれば問題ありませんが、情シス部門は自社全体のDX化推進に向けた対応で忙しく、時間を十分に取れない可能性があります。経済産業省が「外部の事業者」と一緒になって開発・保守運用をしていく方針を固めたように、自社の情シス部門で対応が難しいサポートを外部のIT事業者に委託することで、アプリケーション開発の内製化を進めていくことができるようになります。

このようにPower Appsを導入するとしてもPower Appsでの開発が不向きな開発を依頼する、内製化をするために一緒になって開発・保守運用をしていく外部IT事業者を持つことが重要です。自社の課題を理解し解決策を提案できるコンサル力、開発・運用保守の豊富な実績を持つIT事業者を見つけるのがいいでしょう。

ロココは、創業から約30年に渡り大企業を中心に、開発・保守・コンサル等、多数の実績があり、導入から内製化までのベストプラクティスをご提案可能です。Power Platform導入についてご興味がありましたら、ぜひ相談ください。Power Platformの概要はこちらからご覧いただけます。


お申し込み・問い合わせは
こちら

お問い合わせはこちら