内製化or外注、開発はどちらか1択?外注も必要な理由

DX推進に向けて、IT業務の内製化を進める、検討する企業が増えてきました。『DX白書2021』にある「国内・事業会社のIT業務の内製化状況」を見ると、2019年度調査と2020年度調査の比較では傾向は変わりはありませんが、詳細をみると「企画・設計など上流の内製化を進めている」は、従業員規模が大きくなるに従い割合が高くなり、「プログラミング工程を含めた全体工程の内製化を進めている」は、従業員規模が小さくなるに従い割合が高くなっています。

『DX白書2021 日米比較調査にみるDXの戦略、人材、技術』 「第3部 デジタル時代の人材」
https://www.ipa.go.jp/files/000093701.pdf

このように内製化を進めているという割合は60%前後と高い傾向にありますが、IT業務はすべてない内製化するべきものなのでしょうか?ここでは内製化を進める要因と進めるときのポイントについて説明します。

内製化を進める要因

なぜIT業務の内製化を進めている企業が多いのでしょうか。ここではIT業務の内製化を進める要因について説明します。

まずは「急速な市場の変化への対応の必要性」が大きな要因と言えるでしょう。コロナ禍で一気にテレワークが広がったように環境の変化は急速に起こり、それに伴い市場も変化しています。この変化に対応するには、外注に要件を伝えていては間に合わない場合も出てくるでしょう。内製化することで、市場の変化に迅速に、そして柔軟に対応することが可能になります。

そして迅速な対応を実現するには、「自社に開発のナレッジを貯める」必要があります。これも内製化を進める要因になります。内製化を進める中でナレッジやノウハウを貯めることができ、トラブル時でも自社で対応が可能になります。

このように内製化することで、環境の変化に対しても自社でのIT業務を滞らせることなく、進めることができるようになります。

内製化を進めるときのポイント

内製化を進める要因がわかったからと言って、簡単に内製化ができるわけではありません。ここでは内製化を進めるときのポイントについて説明します。

・どんな開発を内製化するのか、どこから内製化するのかの明確化

DX白書のグラフにある内製化状況が「企画・設計など上流の内製化を進めている」「プログラミング工程を含めた全体固定の内製化を進めている」とわかれていたように、IT業務といっても担当内容も業務の流れも一つではありません。また開発内容によっても難易度や複雑性などが異なってきます。そのため、一気に内製化することはできず、内製化の対象にする開発は何にするのか、担当内容などどこの部分から始めるのかを明確にする必要があります。

・内製化するために必要な人材の確保およびツール、ソフトの準備

IT業務を内製化するには対応できる人材が必要になります。そのような人材をどのように確保するのか、また内製化を進めるために必要なツールやソフトにはどのようなものがあり、各ツール、ソフトはどのような開発に適しているかなどを調査、検討する必要があります。

・すべてを内製化しようとしない

「内製化を進める=外注はしない」ということではありません。最新のIT技術や知識を活用できる受託開発を利用したほうがいい場合、どの企業でも業務の流れが変わらず自社のノウハウの流出の心配をしなくていいような開発の場合などは外注を検討してもいいでしょう。

大切なのは「内製化」にこだわりすぎて、逆に開発がうまく進まなくなってしまうことです。内製化と外注をうまく調整することでDXを推進していきましょう。

外注の活用方法として内製化を進めるためのサポートもある

受託開発だけが外注の利用方法ではありません。内製化を進めるために、外注を利用するという方法もあります。内製化するために必要なツールやソフトについて、「自社に合ったものが何かを相談する」こともできるでしょう。

また、ツールやソフトを導入しただけでは自社内で使いこなすのが難しい場合は、自分たちでうまく活用し欲しいシステムやアプリケーションの開発、改善ができるようになるまで「サポートを受ける」という活用方法もあります。

このように外注は受託開発だけでなく、内製化のサポートのために活用するという方法があります。そのため、内製化か外注かの1択でなく、外注は必要であると言えるのです。

外注をうまく活用し、環境の変化に迅速に対応できる体制を作ろう

内製化を進める要因が「環境の変化に迅速に対応する」ためでした。そのための体制作りは、自社では難しい部分について外注をうまく活用することで進めていきましょう。

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